リハビリ領域・痛み治療場面における臨床推論シリーズ

10.何をヒントに治療を行うか①「機能異常と機能障害の解説」

2016/03/23   -治療手技総論

クリニカルリーズニングシリーズ4徒手療法を用いて治療を進めていく上で、その理学療法士が「何をヒントに、この手技を選択したか」だとか、「何でそこが治療のポイントだと思ったのか」という事を疑問に感じる事があります。

この治療をしようと思った理由というものには、その傾向性があると思いますが、セラピストによって意外とまちまちで、別のセラピストでは考えもしていなかった事を、治療のヒントにしている理学療法士もいたりします。

この点について、私なりの見解を書いていきたいと思いますが、これを2部構成とし、今回の記事では、話の前提となる「機能異常」と「機能障害」について解説していきたいと思います。

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1.心理社会的アプローチとしてのナラティブリーズニング

読み返してみて、説明が不十分と感じた部分がありましたので、追記しています。(文中に「追記」とは記していません。)h28.3.22

クリニカルリーズニングシリーズ7クリニカルリーズニングの中には、ナラティブリーズニングという領域があります。

ダイアグノーシスリーズニングが身体に対する従来のアプローチであり、ナラティブリーズニングは1人の人間として心理社会的領域からアプローチしようとするものです。

このアプローチは非常に重要な部分で、理学療法士が人を対象とする仕事である以上、避けては通れないものと思っています。

このナラティブリーズニングについての解説をする前に、その前身であるナラティブセラピーを理学療法領域に取り入れる事について考えてみたいと思います。

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5.セルフエクササイズの重要性を認識してもらえない理由

クリニカルリーズニングシリーズ6セルフエクササイズ(自己治療)を導入していく中で、セルフエクササイズの重要性をあまり認識していないと感じる患者がいます。
もしかすると、理学療法士の中にもいるかもしれません。

この背景に潜んでいるものについての私見と、その取り組みについてを述べさせて頂きます。当記事はクリニカルリーズニングにおけるセルフエクササイズの考え方を解説しています。

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7.徒手療法での痛みについての問診(項目のまとめ)

2016/03/15   -問診

クリニカルリーズニングシリーズ3本記事は、クリニカルリーズニングシリーズ3「問診」の追加記事となっています。
シリーズ3の1作目の記事は、「問診で具体的に聴く技術 省略について」です。

徒手療法を用いる際の、初回の問診時で聞くべき項目を4つ挙げ、解説しています。

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4.指導したセルフエクササイズを実際に行えているかの確認方法

クリニカルリーズニングシリーズ6ある程度、治療が進行してくると、理学療法士側からセルフエクササイズを提供して、それを実践してもらっている場合があります。

この時、しっかりとセルフエクササイズを実践できているかの確認をどのように行っているでしょうか?
指導したセルフエクササイズがしっかり行えているかを確認する事の重要性と、その方法について記事にしています。

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3.セルフエクササイズを処方する際にコンプライアンスを低減させない方法

クリニカルリーズニングシリーズ6セルフエクササイズ・ホームエクササイズを処方する際に、それを実際に行う事ができるかが非常に重要になってきます。
痛み治療場面において、処方されるセルフエクササイズは、その痛みが実際にセルフエクササイズによってコントロール可能という事を患者自身に実感として持たせる事ができれば、後は理学療法士側から細かいアドバイスをしなくても、患者自身でしっかり行っていく事がほとんであると思います。

しかし、中には上手くいかない患者もいます。コンプライアンスが低いとされている患者です。

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9.手技が持っているべき特性について

2016/03/03   -治療手技総論

クリニカルリーズニングシリーズ4本記事は、クリニカルリーズニングシリーズ4「治療手技総論」の9つ目の記事で、追加記事となっています。

臨床で、何かしらの治療手技を用いるうえで、手技そのものが持っているべき特性がいくつかあります。その中から以下の4つをピックアップして解説させて頂きます。

  1. 可逆的な変化を与える事ができる
  2. 反対の手技がある(リバーシブルな手技)
  3. 対応するセルフエクササイズがある
  4. 勘弁で、短時間ででき、即時効果を検証できる

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