【整形・運動器リハ】痛み症状の治療で行き詰る事が多い理学療法士に読んでほしい記事

クリニカルリーズニングシリーズ1
「治療を停滞させない為に」

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  • はじめに
  • 痛み治療の進め方 ~治療を停滞させない為に~
  • 適刺激の見つけ方(1、2)
  • オリエンテーションの重要性
  • よく形成された目標設定
  • 「よく形成された目標」を設定する為のやりとり(具体例)
  • 「価値のない悪化」について ~イリタビリティー? センシティビティー?~
  • 効果判定のための準備(疼痛を再現させる他の動作や検査)
  • 治療刺激の調整 ~より最適化された治療刺激へ~
  • 初回の治療終了時にやるべき事
  • 最後に

 

はじめに

クリニカルリーズニングに関する記事を書いていこうと思い、まずは「治療を停滞させない為に」というメインテーマのもと10の記事を書き終えました。
これらの記事は各々が独立しているものではありません。その為、途中から読まれた場合、非常に理解しづらかったと思います。そこで、過去の投稿記事を時系列で並べ、各記事の繋がりを理解しやすいように整理してみました。また、一連の流れを整理しやすいように各記事での解説を、症例報告風に記事にしています。(【付録】適刺激を見つける過程-症例報告風-)

 

痛み治療の進め方 ~治療を停滞させない為に~

まず、最初に挙げたのは、治療をすすめていく過程でどういった事をしていくかを挙げました。それは、サービスとして治療行為を行う事ではなく、患者の症状に変化を与える適刺激を探し、それを患者自身で行って頂く方向に持っていく事で、症状の自己コントロールを目指しています。たった一回で劇的変化を与えることのできる手技でなければ、その反復を患者自身で行って頂きます。その事について触れたのが、第一回目の記事になります。

痛み治療の進め方 〜治療を停滞させない為に〜

 

適刺激の見つけ方(1・2)

適刺激に関する説明を加えたのが第2、3回目になります。ここでは、適刺激を探していきやすい「患者像」についての説明と、適刺激を探していく際の「良い変化」について説明してきました。適刺激を探す作業になれていない場合、まずは探しやすい患者像にあてはまるケースから取り組んでいく事が重要と思っています。経験は非常に大切です。経験として蓄積できるのは自分自身の中で整理できている自分で得た情報です。これらの患者から得られた情報は、他の場合のやりとりで得た情報より、整理しやすいはずですので、経験として蓄積するにはもってこいの患者像だと思います。その患者像について触れているのが第2回目の記事になります。

適刺激の見つけ方その1 適刺激についての解説

そして、最初から逸話に出てくるような劇的な改善を作り出せるセラピストはいません。そこで重要になってくるのが、僅かな変化です。これを見逃さないためにも良くなっている変化についてセラピストが気付けなければいけません。私が「僅かな変化かもしれないけど重要な事」と思っている治療後の反応について、いくつか列挙し解説を加えています。

適刺激の見つけ方2 そもそも良い変化とは?

 

オリエンテーションの重要性

第4回目にとりあげたのは、適刺激を探していく検証作業におけるオリエンテーションです。この時の行われる患者とのコミュニケーションには沢山の注意すべき要素があり、その幾つかについて、実際のやりとりを説明するように意識して記事にしてみました。治療手技による症状の変化の中で明らかなものは特別な工夫をしなくても解りやすいですが、微妙な変化についてはそれを抽出すための工夫をしなければ得る事ができません。魔術のような治療技術を持っていないのであれば、この微妙な変化を治療をすすめていくヒントにするしかありません。その微妙な変化を上手く聞き出す技術があるかが適刺激を探す技術に大きく関わっていると思っています。

オリエンテーションの重要性

 

よく形成された目標設定

第5回目の記事は、「よく形成された目標」の為の基本的な部分に触れました。患者は、痛みの治療の為に病院や治療院に訪れているのだから痛みをゼロにできるようにと考えがちですが、痛みがある事と病院や治療院に訪れる事は一緒ではありません。なぜ、「人の助けを借りなければいけないのか」を、セラピストの立場から考える必要があると思っています。

よく形成された目標設定

 

「よく形成された目標」を設定する為のやりとり(具体例)

第6回目の記事は、ソリューションフォーカスドアプローチで用いられるウェルホームドゴールをヒントに、痛み治療おける「よく形成され目標」の設定を具体的に挙げ、実際のやりとりをイメージしやすいように解説しています。痛みではなく、良い状態を目標設定の中心の置く為の私なりの、患者とのやりとりを実際をイメージしやすいように解説しています。

「よく形成された目標」を設定する為のやりとり(具体例)

 

「価値のない悪化」について ~イリタビリティー? センシティビティー?~

第7回目の記事は、「コンパラブルサインの確認」、「検査」、「適刺激探す」といった事をやっても良い状態なのかを確認する手段を解説しました。セラピストが加える物理的刺激は患者の状態によっては、単なる害でしかない場合があります。この可能性を除外しなければ検査・治療の過程を前へ進める事はできません。また、そういった状態でないのにコンパラブルサインの悪化がみられた場合は、「治療方向、刺激強度・頻度を調整するだけで適刺激となりえるかもしれない」と考える事ができます。イリタビリティー、センシティビティー、セビリティーを解説した上で、実際の臨床場面をイメージしやすいように意識し説明をしています。

「価値のない悪化」について ~イリタビリティー? センシティビティー?~

 

効果判定のための準備(疼痛を再現させる他の動作や検査)

第8回目の記事は、コンパラブルサイン以外のプレ・ポストテスト、つまり設定した従属変数について解説しました。ここまでの解説してきた事は、試験的な治療後の変化を頼りに、目の前にいる患者にとって適切な手技は何かを探していくのですが、主にコンパラブルサインを効果判定の道具に使っていました。その判断材料にコンパラブルサイン以外の要素も加える事で、効果判定の確からしさを確立する事ができます。量・質的に不確定な要素に何らかの価値付けをする方法として、たった一つの視点ではなく、いくつかの視点で総合的に物事を捉えるというトライアンギュレーションの考え方がそれに当てはまります。徒手療法を用いた試験的な治療の、効果判定の確からしさを高める手段を解説しています。

効果判定のための準備(疼痛を再現させる他の動作や検査)

 

治療刺激の調整 ~より最適化された治療刺激へ~

第9回目の記事は、用いている手技をさらに目の前にいる患者にとって、より効果的な物に変えていく為の考え方を解説しています。現在用いている手技が、わずかながらも「良い変化」を出せるものであるなら、その方法を調整すると良い変化を拡大できる可能性があります。早急に新たな手技を展開するよりも、今用いている手技を吟味する事が非常に重要になってきます。手技を解剖学・運動学的な視点から加えていく事は、治療のとっかかりとしては重要ですが、結局は患者の反応をみながら調整(方法論に従う事なく)した方が、より効果的な物理的な刺激に変えられる場合があります。もし、効果が上がらなければ、今学んでいる方法論はとりあえず適切な方法なのだと捉える事もでき、学んだ手技を単純に繰り返す事よりも有益であると思っています。

治療刺激の調整 ~より最適化された治療刺激へ~

 

初回の治療終了時にやるべき事

第10回目の記事は、初回の治療終了時に患者に与える宿題について解説しました。初回の治療でどこまで、検査・治療の過程を進める事ができたかによって異なりますので、想定できる3つの場面を例に出して解説しています。次回の来院時の、検査・治療の過程をスムーズに進める準備をしておく事が非常に重要になってきます。患者も、セラピストが何を知りたがっているのかを理解する事で、初回よりもさらに協力的になり、次回行われるであろうクリニカルリーズニングを効率化できるはずです。

初回の治療終了時にやるべき事

 

最後に

これらの一連の記事は、「徒手療法を学び始めた」「疼痛を訴える患者の治療を担当する事になった」という、比較的この領域の経験が浅いセラピスト(私も浅いですが)が、迷いやすいと思う臨床場面を想定して書いています。

現場では、指導とは言えるものではないですが、治療が停滞している状態に対してアドバイスをする事があります。その中で、実際に話してきた事を記事にしています。

文章で表現するのは、やはり非常に難しく、伝えきれていない事や、書くと複雑になるので諦めた部分もありますが、概ね、臨床場面でアドバイスを送ってきた内容と同じだと思います。一旦、このテーマでの投稿は終了しますが、「今後、記事にします。」と書いた所は牛歩更新で追加していきたいと思っています。

全てを読んで頂いた方々、本当にありがとうございました。シリーズ1に関する内容を症例報告風に作成しています。宜しければ、シリーズ本編と合わせてどうぞ。

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