クリニカルリーズニング、臨床推論

【クリニカルリーズニング(clinical reasoning)、臨床推論とは?】

”Clinical reasoning is a thinking process directed towards enabling the clinician to take "wise" action meaning taking the best-judged action in a specfic context" クリニカルリーズニングとは、臨床家がその特定の分野において十分に吟味された「巧み」な行動をとることを促すような思考過程である。(Harris,1993)

-Clinical Reasoning for Neuromusculoskeletal Disordersより-

メイトランドの解説を引用した、亀尾氏のクリニカルリーズニングセミナーでの説明

  • 臨床実践の基盤となる考え方
  • なんの疑問もなく受け入れられている理論や手技を適応する際の危険を軽減する
  • 健全なクリニカルリーズニングのない臨床実践は単なる技術的作業である
  • 診断的推論だけでは解決しない場合が多く、物語的推論を取り入れ、患者の人物像を捉えることが重要となる。
  • セラピストだけでなく、患者もまた自分の状態、問題、予後について考えており、患者・家族・介護者などとの共同的推論が重要となる
  • 臨床所見と医学的知識それぞれから出てくる判断や治療における誤りを是正する
  • 外見的には単純であるが、実践は非常に困難であり、エラーを犯しやすい

 

講習会や医学雑誌、WEBサイトなどで、「クリニカルリーズニング」という言葉が使用される場合、徒手療法(マニュアルセラピー)を使用する場面での疼痛の原因組織を探していく過程や特定の手技を選択する思考過程の事を意味している場合が多いですが、それらはクリニカルリーズニングの極一部にすぎない(ショートリーズニングと言われるもの)と思っています。

セラピストが臨床活動を行う際、患者個々について十分に把握し、判断した上で行動できるように促してくれる思考、意思決定の過程である。したがって、クリニカルリーズニングは「賢い」行動を促してくれるものといえる(Cervero, 1988 ; Harris,1993)

当サイトで使用する「クリニカルリーズニング」は、本来の意図である臨床場面でのセラピストが行動を起こす全ての場面での思考過程(推論過程)を指しています。

つまり、単なる病態の把握や手技の選択などではなく、徒手療法を用いて患者との治療関係が開始される時点から治療終結を迎えるまでに起こるであろう、判断が求められる事の全てにセラピストの思考過程があります。これらは、主に以下の2つに大別されます。
 
 

クリニカルリーズニング

  • 物語的推論(ナラティブリーズニング)
    →患者の「人(信念・価値・準拠枠」について理解しようとする試み
  • 診断的推論(ダイアグノシスリーズニング)
    →現存する問題(症状)、問題(症状)の原因、関連因子について理解しようとする試み

また、セラピスト自身が、「今、目の前にある問題を好転させる方向へ向ける為に」「好転した展開を拡大す為に」「問題を解決し、治療関係を集結する為に」どういった事を考慮すべきか、や、どういった推論様式を選択すべきかについて、具体例や私自身の経験から得たものを示しながら記事にしています。

「たなはらの勉強部屋」では、臨床場面の全てを想定しながらクリニカルリーズニングの具体的方法や推論様式の解説を行っています。また、クリニカルリーズニングを学ぶ際に必要と思われる用語や関連知識、クリニカルリーズニングや徒手療法に関する書籍の紹介なども合わせて行っています。

理学療法士、徒手療法(マニュアルセラピー)を学ばれている方・興味のある方、痛みの治療に携わっている方々は、宜しければ当サイトの投稿記事を覗いてみて下さい。非定期ではありますが、随時投稿していく予定です。

また、セミナーや講習会などの紹介として、クリニカルリーズニングを学べる場所はどこか、なども載せていく予定です。
 
 

ネット版 PT-OT勉強会

たなはらの勉強部屋 症例報告会 プログラム

理学療法士・作業療法士、その他セラピストを対象に行ったネットを利用した症例報告会です。
多くの方の協力を得て、平成28年は第1回、第2回が開催されました。

 

クリニカルリーズニングに関する記事です。

クリニカルリーズニング全記事

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