リハビリ領域・痛み治療場面における臨床推論シリーズ

2-①.精神プロセスで増悪する慢性腰痛の一例 |スパインダイナミクス療法

スパインダイナミクス療法 精神プロセスで増悪する慢性腰痛の一例 症例報告(OT)

今回の投稿は、第2回ネット版勉強会の1番目を担当してもらう事になりました比嘉祐輔さん(作業療法士)による「精神プロセスで増悪する慢性腰痛の一例」となっています。

比嘉祐輔さんは、身体の不調を整えるコンディショニングを、一般の方や運動部に所属する学生さんらを対象に行う、「開業療法士」として頑張っています。

制度上では、「治療」という言葉が使えずに、他の表現に変えなければいけなかったり、使用する言葉・用語に制限があるそうです。でも私から言わせて頂くと、整形外科外来で痛みの治療をしているのと何ら変わりはないと感じています。

むしろ、体組成計を使用したり、治療前後の姿勢や動作を静止画や動画を用いながら検証している姿は、とても臨床に誠実であると感じています。

今回の発表では、比嘉祐輔さんが積極的に治療の枠組みに取り入れているテクニック・コンセプトである「スパインダイナミクス療法」の紹介を兼ねて、症例提示する事を依頼しました。

スパインダイナミクス療法を学ばれている方や、スパインダイナミクス療法に関心のある人にとって参考になる部分があると思います。では、比嘉祐輔さん、宜しくお願いします。

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4.セラピーを大切にしてもらう働きかけ ①遅刻について

クリニカルリーズニングシリーズ9この記事では、理学療法士の治療介入をすすめていくうえで、「気をつけておくべき事」として、患者が治療の予約時間に遅れてきた場合や、セラピーが停滞してしまうような行いがあった時の対処法についてのアドバイスをさせて頂きます。

ここで解説する事の内容としては、理学療法士と患者の治療関係を考えるうえで、「理学療法士がどうあるべきか?」についての特定の位置をとっています。

それは、理学療法士による治療的介入が単なるサービス業ではなく

理学療法士側に指導者的側面を合わせて持っていたり、

(療法士だけではなく)療法士と患者が協力して患者が抱えている問題に取り組んでいくという協働関係にある、

というのを前提にしています。

この療法士側のスタンスについてはバッググランドが違ったり、何かしらのキカッケとなるようなエピソードに出会うと、そうでない理学療法士よりも特定の事に拘りを持つことも考えられますので、この点(どうあるべきか)については、この記事では細かく触れずに臨床上よくある場面の対処法についてのアドバイスをさせて頂きます。

今回の記事では、「治療予約時間からの遅刻」や「治療時間に遅刻を繰り返してしまう」といった患者への対応方法についてです。

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3.「治療への取り組み方や心構え」について、徒手療法を用いる若手療法士へのアドバイス

クリニカルリーズニングシリーズ9徒手療法を用いて治療にあたる際に、若手のセラピストが乗り越えないといけない壁があると感じています。

治療への取り組み方や、徒手療法を健全に用いていく為の心構えといった、技術以前の話になります。これを意識するだけで臨床に誠実に向き合え、結果的に技術の向上への近道になるのでは?と私自身は考えています。

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2.疼痛誘発検査で痛みを再現できた場合の次の展開(行動)について

クリニカルリーズニングシリーズ9「コンパラブルサインを確認した後は、関連するその他の疼痛誘発動作を確認しましょう。」という事を今までの記事では伝えてきましたが、ここからは、誘発する事ができた刺激(検査)そのものをどう解釈していくかについて解説していきます。

患者が症状(疼痛)を訴えている部位に対して、疼痛誘発検査を行い、その症状を再現できたところからです。

その時の刺激に対する反応を確認することで「その刺激が、対象者にとって適切な物理的刺激となりえるか」を評価することもできます。

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1.徒手療法によって症状が良くなるメカニズムについて。 若手療法士へのアドバイス

クリニカルリーズニングシリーズ9徒手療法による効果は確実にあると信じていますが、そのメカニズムが何なのかは、私自身、あまり良く分かっていません。

それは、決して、徒手療法に関する基礎的な勉強を怠っているからではないつもりです。

むしろ以前は、物凄く好きな学術領域で、ちゃんと答えを見つけ出したいという一心で、治癒メカニズムに関する情報収集に関してはかなり一生懸命でした。

この辺りの事について自身の見解を示したいと思います。

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④ 疼痛誘発ができない場合に考慮すべき事-非特異的腰痛と徒手療法と臨床推論-

疼痛誘発ができない場合に考慮すべき事
非特異的腰痛 理学療法 キャプチャ47

第1部の方で解説している事ですが、

非特異的腰痛をみていこうとした時、「痛みの原因について」を症状を聞いただけで仮説立てる事はほぼ不可能です。

経験的なものから判断できる優秀な療法士はいたとしても、そうでない療法士が現時点で証明されているエビデンスをどれだけひっぱってきても、症状から痛みの原因は絞り込めません。

そこで重要になってくるのが、その痛みの状態を明確にするためのコンパラブルサインの確認や疼痛誘発検査でした。

しかし、「疼痛を誘発する事ができない」という事は、ここまでに解説してきた評価の過程では対応できない状況という事が言えるかと思います。

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③ 構造障害の重要性(診断的知識の必要性について)-非特異的腰痛と徒手療法と臨床推論-

非特異的腰痛 理学療法 キャプチャ30

診断名は腰椎椎間板ヘルニアで、MRI画像上では、L4/5disc bulging(+)となっていました。

かなり強い疼痛を訴えており、事務職でしたが、症状が強いため休職中となっていました。

かなり緩慢な動きで、さらに「座っているのも立っているのも辛い」、また、背臥位を持続的にとる事も困難な状態です。

SLRTでは、挙上初期で、すでに軽度の腰部痛の訴えがあり、そこから60°まではゆっくりであれば挙上可能(軽度の防御性収縮(+))でした。

60°で本人から「もう無理です。」という訴えによって検査終了となりました。

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