臨床推論で用いられる推論様式(考え方)についての解説

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クリニカルリーズニングシリーズ2
「代表的な4つの推論様式」内容
本シリーズでは、クリニカルリーズニングをすすめていく際に理学療法士の内部で起こっているであろう思考過程をまとめています。認知心理学的には、判断を下すための思考様式として4種類があると考えられています。
その4種類の思考様式を臨床場面に落としこんで解説しています。

 

目次

  1. マニュアルセラピーにおけるクリニカルリーズニングで用いる推論様式
  2. 「試行錯誤推論法によるクリニカルリーズニング」の再考
  3. 徹底的推論法(試行錯誤法)によるクリニカルリーズニングの発展
  4. 多分岐型推論法についての解説

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カテゴリ一覧

4.多分岐型推論法についての解説

2015/11/16   -推論様式

reasoning2クリニカルリーズニングで用いられる多分岐型推論法は、フローチャートで示されるような、任意の症状や兆候の有無で、特定の手技の選択をしたり、疼痛の原因と思われるもの(機能異常)を判断する際の意思決定をしたりするために作られた簡潔な分岐図に示す事ができる意思決定までの推論過程をいいます。
フローチャート例

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3.徹底的推論法(試行錯誤法)によるクリニカルリーズニングの発展

2015/11/13   -推論様式

reasoning2ここまでの記事では、「マニュアルセラピーにおけるクリニカルリーズニング」をすすめていく場面での、徹底的推論法に関する記事を中心に書いてきました。

ここでは、徹底的推論法を採用し特定の手技を選択するというクリニカルリーズニングが、一応の結果を出す事ができたとして、そこからのさらなるクリニカルリーズニングの発展について考えてみます。

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2.「試行錯誤推論法によるクリニカルリーズニング」の再考

2015/11/09   -推論様式

reasoning2試行錯誤によるクリニカルリーズニング(臨床推論)は、マリガンコンセプトやマッケンジー法などを用いるセラピストには馴染み深い推論様式だと思います。この推論方法には、「原因組織を特定できていない」、「評価ができていない」といった批判を受ける事があります。しかし、その推論方法自体が、原因組織が何かという事よりも良い変化を与える刺激は何かという事に重きを置いています(原因志向と解決志向の違いです)。本記事では、この推論方法について整理し、どういった状況でこの推論様式を用いるかについて説明したいと思います。

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1.マニュアルセラピーにおけるクリニカルリーズニングで用いる推論様式

reasoning2クリニカルリーズニングシリーズ1の中では、試行錯誤の過程を通して、適刺激を探していくという事を書いてきました。そこでは用いる手技の選択よりも効果判定の重要性を書いてきました。徒手療法(マニュアルセラピー)における試行錯誤による推論は、用いる手技の選択過程の確からしさよりも、「とりあえずやってみて効果があれば、それが正しい方法といえる」という一見、当てずっぽう的にも思える思考過程です。

これはクリニカルリーズニング(臨床推論)の推論様式の一つで「徹底的推論法」と呼ばれる方法に分類されます。ここでは、それとは異なる推論様式を紹介し、この二つの違いを解説していきます。

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