理学療法士の専門性と職域、就職の場

理学療法士の専門性と職域、就職の場について解説

理学療法士の方々が、どのように社会で活躍しているのか?どのような活躍の場があるのか?

これについては、理学療法士を目指す方であれば、とても気になるものだと思います。

 

理学療法士の職域

  1. 病院(医療系施設)で勤務する
  2. 介護施設などで勤務する
  3. 公共事業や、役場などで勤務する
  4. 医療メーカーや、スポーツメーカーで勤務する
  5. 理学療法士養成校の教員(教務)となる
  6. 健康や医療に関わる研究に従事する(研究者)
  7. 健康に関わる事で独立開業する

こういった所が挙げられるかと思いますが、一般的なのは、病院(1)や介護施設(2)での勤務になるかと思います。

経験年数が経ってくると、その道の先生として、養成校の教員になる理学療法士(5)もいます。

また、理学療法士には開業権自体は認められていないのですが、開業が認められている資格を取得したり、整体師(こちらは資格は必要ありません。)になって、磨いてきた治療技術をを提供する治療院(整体院)を開く理学療法士もいます。

大学院に進学したり、研究所に入ったりして、リハビリに関わる健康や医療についての研究の道に進む理学療法士もいます。

3と4については、結構特殊ではあります。かなり限られた人に開かれた道であって、誰でも希望でその道に進めるわけではありません。理学療法士になりたての頃は、基本的には、1と2の病院や介護施設への就職というのが一般的になるかと思います。

 

1.病院勤務の理学療法士

病院勤務と一言で言っても、大きな総合病院から、いくつかの診療科に絞った専門病院、その他にも個人の医者が運営するクリニック(外来)があります。

病院によって、入院患者を担当するか、外来通院患者を担当するかが変わります。また、リハビリには、運動器リハビリ、脳血管障害リハビリ、循環器リハビリ、内部障害リハビリというように、リハビリテーションにも分野があります。

また、急性期や回復期、維持期といった病気の時期によっても違ってきます。

その分野の専門理学療法士(スペシャリスト)になる人もいれば、複数の分野をかけ持つジェネラリストとしての理学療法士もいます。

ただ、病院の形態によって任されるリハビリ領域が決定される場合が多く、自分の意思だけで、どの分野の専門理学療法士になるかを選べる事はあまりありません。

もし、スポーツで怪我をした学生のリハビリに関わりたいという気持ちがあるなら、「スポーツ整形外科」が診療科目にある病院に勤めなければ、ほぼ100%スポーツリハビリに関われる事はありません。

また、理学療法士の職域のなかでも人気なのが、整形外科クリニックに勤務して、患者の痛みを治療する「治療家として理学療法士像」です。治療家としての療法士像を想像しているのなら、入院施設のある病院ではなく、外来(通院)患者を対象に診療を行う整形外科クリニックに勤務する必要があります。

 

2.介護施設の理学療法士

介護施設の場合は、特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、有料老人ホーム(特定施設)、小規模多機能ホームといった施設が一般的です。

通所の場合は、通所介護(デイサービス)、デイケアとなります。また、訪問といって利用者の自宅に訪ねる形態の介護事業もあります。これは、訪問看護や訪問リハビリとなります。

病院などの医療系施設と介護施設ではサービスの目的や目標が大きく異なります。

病院では、治療が目的であり、治る事・回復する事が目標になります。入院病棟であれば、退院が目標ですし、通院(クリニック)であれば、通院終了が目標になります。

介護施設の場合は、「生活」が目的です。生活が目的というと「どういう事だろう」と思う人もいるかもしれませんが、「治療を終えて終了する」のではなく、「より良い状態での生活を維持する」と言えば何となく伝わるでしょうか。

利用者の「自分らしい」「その人らしい」生活を維持するのが介護施設の目標となります。

医療系施設と介護系施設では、理学療法士の有り方・リハビリの取り組み方が大きく異なります。この2つが、理学療法士の多くが進む道であり、理学療法士を目指しているのであれば、早いうちから意識できている方が良いと思います。

 

3.理学療法士の公務員、役場・役所など

理学療法士としての能力・経験を生かして、市や県の福祉事業に関わる理学療法士もいます。沖縄県北谷町役場には常勤の理学療法士がいます。役場では患者を診るという事はありませんが、それまでの経験を生かして、福祉事業・介護事業に関わるのです。

通勤が可能な範囲の市役所・町役場を常日頃からチェックして、求人があるのかを確認しておく必要があります。

 

5.理学療法士養成校の教員(教務)

「理学療法士の資格を有し、臨床経験5年以上」というのが、理学療法士養成校の教員なれる条件です。資格取得からすぐに学校の先生になる事はできませんが、最初にリハビリテーション病院や、総合病院、急性期病院などで経験を蓄積して、その経験を学生に伝え、後世を育てて行く仕事です。

 

7.理学療法士の開業

長い歴史の中で理学療法士は医師の指示の下行う「診療の補助行為」とされていました。これは、医師が存在しなければ理学療法士は存在しえないという事を意味していました。

もちろん、理学療法士としての開業権はありません。しかし、2016年に立ち上げれた「日本健康会議」で理学療法士が持つ運動療法に関わる知識と技術を活かせる方向へと向けてくれました。

厚生労働省医政局の通知には、予防に関しては理学療法士の名称を使いつつ、医師の指示は必要とせずに活動・就労できるとされています。

「治療」という表現を大々的に用いて、「理学療法士が診療(治療)にあたっている」という開業は不可能ですが、「理学療法士が運動療法やリハビリに関わる知識を生かして予防理学療法を実施している」という整体開業は可能です。

保険診療下での開業権はありませんが、実際に「整体」として開業している先人は沢山いますので、理学療法士の最終目標として「開業」を視野に入れてもいいと思います。

 

シリーズ「理学療法士になるには(目次)」

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